３びきのやぎのがらがらどんのお話をします。
むかしむかし、３びきのやぎが住んでいました。
名前はみな、がらがらどんと言いました。
ある日、３びきのがらがらどん達は、たくさん草が生えている、
少し遠くの山に行くことにしました。
しかし、一つ困ったことがありました。
山の途中には大きな谷があり、化け物が住んでいるのです。
化け物の名はトロルと言いました。
がらがらどん達は谷の前まで来ました。
そして、なにやら話し合いました。
しばらくして、まず、一番小さいがらがらどんが、
谷にかかる橋をトコトコと渡り始めました。
その時、谷底から大きな声がしました。
「だれだ、この橋をわたろうとする奴は！」
と、トロルが大声で呼びました。
「ぼくですよ、がらがらどんですよ」
一番小さいがらがらどんは、小さな声で答えました。
「よし、お前を食ってやる！」
トロルが叫ぶと、一番小さいがらがらどんは言いました。
「これから、僕より大きながらがらどんが来ます。僕よりずっと太っていますよ」
「それならさっさとあっちに行ってしまえ！」
と、トロルは言いました。
少したったとき、二番目のがらがらどんが来ました。
ドコドコと音をたてながら橋を渡ります。
「だれだ、この橋をわたろうとする奴は！」
と、トロルが大声で呼びました。
「ぼくだよ。がらがらどんだよ」
二番目のがらがらどんは、さっきのがらがらどんよりは大きな声で答えました。
「よし、お前を食ってやる！」
トロルが叫ぶと、二番目のがらがらどんは言いました。
「これから、僕より大きながらがらどんが来る。僕よりずっと太っているよ」
「それならさっさとあっちに行ってしまえ」
と、トロルは言いました。
と、その時、もう三番目のがらがらどんがやって来ました。
ドコンドコンと壊れそうな音をたてながら橋を渡ります。
「だれだ、この橋をわたろうとする奴は！」
と、トロルが大声で呼びました。
「俺だ。一番大きいがらがらどんだ」
三番目のがらがらどんは、とても大きな声で答えました。
「よし、お前を食ってやる！」
トロルが叫ぶと、三番目のがらがらどんは言いました。
「さっさとかかってこい。お前の体はこれからばらばらになる」
「ふざけるな！」
と、トロルが言おうとするやいなや、
三番目のがらがらどんはトロルに飛びかかると、
トロルの体はあっという間にばらばらになってしまいました。
３びきのやぎのがらがらどんは、橋を渡ると山に登り、
たくさんの草を食べてお腹いっぱいになりましたとさ。
おしまい。
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